サーフィンをする上で、初心者が最初にぶつかる壁。
それが、テイクオフです。
この記事では、2種類のテイクオフのやり方の紹介と、テイクオフのときの注意点についてくわしく解説していきます。
【目次】
テイクオフの2種類のやり方
・ゆっくりとテイクオフする方法
・素早くテイクオフする方法
波をつかまえる方法
・パワーゾーンを意識すること
テイクオフの前足の位置
・ボードの重心におへそを置こう
テイクオフの後ろ足の位置
・後ろ足はデッキパッドの上へ
テイクオフの手を置く位置
・手を置く位置を図で説明
テイクオフには2種類のやり方がある
テイクオフには、2種類のやり方があります。
1つ目は、後ろ足→前足の順に足を置いてゆっくりとテイクオフする方法。2つ目は、飛び跳ねるように両足を一気に置いて一瞬でテイクオフする方法です。
では、具体的なやり方を写真付きで紹介します。
ゆっくりとテイクオフするやり方
はじめに後ろ足を置いて、次に後ろ足を置き、ゆっくりとテイクオフする方法です。
はじめてテイクオフの練習をする人は、このやり方がおすすめです。
ただし、このテイクオフのやり方は実践向きではありません。
なぜなら、このテイクオフのやり方ではサーフボードに立ち上がるのに時間がかかりすぎてしまうからです。
あくまでも、テイクオフの感覚をつかむための方法だと思ってください。
1.状態を持ちあげる
サーフボードに手をつき、腕立ての要領で上体を持ちあげます。
手を着くときは、レールをつかんでも、つかまなくても、どちらでもよいです。
自分が立ち上がりやすい方を選びましょう。
2.後ろ足を置く
次に、後ろ足をデッキパッドの上あたりに置きます。
体が硬い人は、この状態は少しキツイかもしれません。
3.前足を出す
次に、前足を出します。
前足を置く位置は非常に重要です。
前足を置く正しい位置については、後からくわしく説明します。
4.立ち上がる
そのまま立ち上がります。
サーフボードに立っている時は、腰を落としましょう。
素早くテイクオフする方法
次に説明する方法は「ポップアップ」と呼ばれる方法で、ボードに横になっている状態から、ジャンプするようにして一気に立ち上がる方法です。
この方法がサーフィンをする上では必須で、この動作を安定してできるようにすることが大切です。
初心者がいきなりマスターするのは難しいですが、がんばって練習してできるようになりましょう。
1.状態を持ちあげる
これは、先ほど説明した場合と同じなので省略します。
2.中間姿勢をとる
次に、いきなりこの体制にします。
両手をつっぱって上体を上げた反動を利用しながら、一瞬、両手で全体重を支えるようなイメージで、体を横に向けながらジャンプします。
動画でポップアップのテイクオフを確認してみましょう。
このとき、「前足を置く場所」が一番重要です。
この前足の位置は、サーフボードに立ってからのバランスに大きく影響します。
また、ターンやアップスのやりやすさにも大きく影響します。
極めて重要です。
初心者のうちは、この練習をしまくってください。
何度も練習して、体に覚え込ませましょう。
この姿勢を中間姿勢といいますが、この状態を安定して作ることができれば、テイクオフは半分成功したも同然です。
陸上でのトレーニングも有効なので、練習してみましょう。
3.立ち上がる
そのまま、サーフボードに立ちます。
テイクオフした直後に後ろ足を内股になるようにすると、サーフボードが安定します。
テイクオフで波をつかまえる方法
テイクオフを成功させるために一番大切なのは「いかにサーフボードに素早く立つか」ではありません。
「いかに、ベストな位置でテイクオフするか」です。
ベストな位置とは、波のパワーゾーンのことです。
このパワーゾーンで、フェイスがまだ残っている状態で素早くボードに立ち上がることができて初めて、テイクオフは成功します。
この一連の動作は「波をつかまえる」という行為です。
初心者の時は、テイクオフの動作の練習ばかりに気を取られて、「波をつかまえる」という意識が無くなりがちです。
テイクオフを成功させるうえで、波をつかまえるという意識はとっても大事です。
良い位置でテイクオフできれば、そのあと横に走っていくのも楽になりますよ。
この「波をつかまえる」動作についてくわしく知りたい人は、別のページで解説していますので、そちらを参考にしてみてください。
>>サーフィン初心者むけテイクオフ講座 ~波をつかまえる ~
テイクオフのときの前足の位置
テイクオフのときに、前足を置く位置は非常に重要です。
当サイトを訪れてくれた方、初心者の人はこれだけは覚えて帰ってください。
これ以外は全て忘れていいです(笑)
テイクオフのときに前足を置く位置は、サーフボードの重心か、それより少し前になるようにしましょう。
サーフボードの重心の確認方法は、片手でサーフボードを持って、左右がちょうど釣り合う位置を探すことです。
例えば・・・
この写真の場合だと、もっとノーズよりに重心があります。
この写真の場合は、もっとテール寄りに重心があります。
この写真の場合は、ちょうどサーフボードが水平になり、左右のバランスが釣り合っている状態です。
この時にサーフボードを持っている手の下側、図の赤丸の部分が重心ということになります。
この重心を覚えておくために、ステッカーなどで目印を付けておくとよいでしょう。
この重心が、テイクオフの練習の時に、前足を出す位置の基準になります。
とくに初心者の人は、重心の確認がしやすくなると思いますよ。
テイクオフの後ろ足の位置
テイクオフのときに後ろ足を置く位置は、デッキパッドのすぐ前か、少しかかるぐらいの位置でよいと思います。
初心者の人は、テイクオフのときに後ろ足をどうすればいいのか迷うと思います。
後ろ足を置く位置や、後ろ足からテイクオフする方法を別の記事にわかりやすくまとめましたので、初心者の人はチェックしてみてください。
ちなみに、テイクオフしたら後ろ足のヒザは内側に入れましょう。
とくに初心者の人は、後ろ足が外側に開いている人が多いので注意してください。
そのほうが、サーフボードをコントロールしやすくなります。
テイクオフのときの手を置く位置
テイクオフのときに手を置く位置は、一般的には胸の横あたりと言われています。
この手をつく位置は、人によって多少変わると思います。
確認方法としては、後に説明するポップアップで前足を出すときに、自分が一番しっくりくる位置に置けばよいと思っています。
ポップアップの練習をすれば、自然と手を突く位置は修正され、最適な位置がわかると思います。
テイクオフの次は横に滑る練習へ
テイクオフができるようになったら、次は横に滑る練習に入りましょう。
でも、どうやって横に滑ればいいのか、はじめはわからないと思います。
そこでオススメなのが、サーフボードを横に滑らせた状態でテイクオフすることです。
サーフィンの本などを見ると、テイクオフした後はボトムターンをして横に滑っていく方法が紹介されています。
しかし、初心者にはこれはかなり難しいです。
なぜなら、初心者がとれる波というのはサイズが小さいことが多いので、フェイスが小さくてボトムターンするのは大変だからです。
でも、サーフボードをはじめから横に滑らせた状態にしておいてからテイクオフするのであれば、初心者でも比較的簡単にできます。
サーフィンはテクニックよりも楽しむことが第一だと思っているので、最初はこのやり方で横に滑ることに挑戦してみてください。
必要なテクニックは、横に滑れるようになってから練習すればいいんです。
では、イメージをつかみやすくするために、まっすぐにテイクオフする方法と、横に滑らせながらテイクオフする方法の動画を少し紹介します。
まっすぐ
まっすぐにテイクオフする方法です。
波が厚かったり、テイクオフまで余裕がある場合に有効な方法です。
横に滑らせながら
あらかじめサーフボードを横に滑らせてからテイクオフする方法です。
波が小さかったり、すぐに崩れてしまいそうな波の場合に有効な方法です。
また、波を横に走ることが出来ない初心者は、この方法でテイクオフすると横に走る感覚をつかむことができます。
アップスンの練習もやりやすいので、ぜひ、横にテイクオフする方法をマスターしてみてください。
テイクオフがうまくいかない
テイクオフがうまくいかない人は、以下のポイントを確認してみてください。
目線が下がっている
目線が下がった状態でテイクオフしようとすると、バランスを崩しやすく、失敗する確率が高くなります。
とくに初心者は、目線が下がってサーフボードを見てしまっていることが多いです。
「たかが目線」と思われるかもしれませんが、どこを見ているかはとても重要です。
目線は、テイクオフの時だけでなく、横に走っていくときにも重要です。
「自分が行きたい方向を見る」ということを意識しましょう。
スピードが足りない
テイクオフする前に、サーフボードにスピードが付いていないと、バランスを崩す原因になってしまいます。
パドリングでしっかりとスピードをつけて、テイクオフを安定させるようにしましょう。
立ち上がるタイミングが遅い
サーフボードに立つにのベストなタイミングは、ボードが滑り始めた直後にすぐに立つことです。
遅くなればなるほど、バランスがとりずらくなり、テイクオフが難しくなります。
波が崩れる前に、テイクオフを完了させましょう。
そうすれば、次のアクションが取りやすくなります。
まとめ
これまで、色々とテイクオフに関する情報を書いてきましたが、結局はどれも単なる情報でしかありません。
大切なのは、あなたがこれらの情報を生かして自分のテイクオフをレベルアップさせることですよね。
初心者のうちは、テイクオフは本当に難しい技術です。
なかなか波をとれなくて、海に行ってもテイクオフの練習ができない初心者も多いのではないでしょうか。
そこで、僕が初心者のころに、家でテイクオフの室内練習をしていた方法をお教えします。
そのやり方は、ダンボールの上にサーフボードを置いてテイクオフの練習をする方法です。
ここで紹介すると話が長くなってしまうので、別の記事にまとめました。
この記事を読めば、海に行かなくてもあなたのテイクオフのレベルを上げることができると思いますよ。