ヤケドで片足が不自由なサーファー
私のサーフィン仲間に、小さい頃に左足に大やけどをして、足首がほとんど曲がらないサーファーがいます。
そのやけどの影響で、左足のふくらはぎの筋肉が少なくなっています。
歩くことはできますが、少し、片足を引きずるようにして歩きます。
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正直、彼がサーフィンをやると聞いた時、「無理じゃないか」と思いました。
なぜなら、足首が曲がらないと、パドルはできてもテイクオフができないと思ったから。
さらに悪いことに、彼のスタンスはレギュラースタンス。
左足が、前です。
みなさんならわかると思いますが、テイクオフの時、前足の足首はかなり曲がります。
足首を曲げずにテイクオフするなんて、考えられません。
実際に彼は、はじめてから1~2年ほどは、テイクオフは全くできませんでした。
しかし。
その2年後ぐらいに、ひさびさに彼と一緒にサーフィンしたら・・・
超うまくなってました。
なぜか、テイクオフはあっさりできるようになっていて、長く波に乗り、リッピングも決めていました。
どうしてそんなことが可能だったのか。
彼の身近にいた私にはわかります。
どれだけ、彼が努力したのか。
私が思うには、彼は「パドリング」を極めたんだと思います。
下半身に問題があるぶん、上半身を鍛え上げたんですね。
日が暮れて、あたりが暗くなって、波なんかほとんど見えなくなった後も、ひたすらパドリングして波に乗ろうとしていた彼。
波の形が悪くて、波数も多くて、沖に出てもサーフィンが楽しめないようなコンディションの時、「疲れるだけ」とサーフィンを止めた私達とは違って、元気にパドルアウトしていった彼。
知り合いの仲間とだけサーフィンする私とは違い、行きつけのサーフショップの店長と仲良くなり、伊豆の新島などに遠征に行くほど力を付けた彼。
彼を見ていると、そのバイタリティに驚かされます。
ハンディキャップなんて関係ない。そんな言葉があります。
関係ないことはないと思います。でも、ハンディがあっても、彼の場合は、サーフィンできています。
テイクオフができなくて、苦しい思いをしているあなた。
横に走れなくて、悔しい思いをしているあなた。
思ったように板が動かないと、イライラしているあなた。
普通に手足が動く私達なら?
できるはずです。
ちょっと考え方を変えるだけで、
少し工夫をするだけで、
基礎からやり直してみるだけで、
乗り越えられるはずです。
楽しめるはずです。
彼のように。