離岸流は恐ろしい
これは、今から約10年前のことです。
私がまだ、サーフィンをはじめてから数か月の時に、河口でサーフィンして離岸流に流されました。
そのときのことを、お話します。
スポンサーリンク
イケイケだった私
サーフィンをはじめて、横に走れるようになって私は、イケイケでした。
もう、サーフィンが楽しくて仕方が無い。
もう、ずっと海に入っていたい。
朝から晩まで、飲まず食わずでもいいからサーフィンしたい。
もっとうまくなりたい。
そんな頃でした。
河口は波が良い
河口は、強いカレントが発生することもあり、よい波が立ちやすいようです。
私も、友人から河口は波が良いと聞いていました。
自宅から河口が近かったこともあり、自信過剰だった私は初心者にも関わらず、サーフィンしに行ってみることにしました。
いざ、サーフィン!
サーフィン道具をまとめて車に積み込み、準備はOK。
河口までは車で5分ほど。
事前に潮見表などの潮周りを調べることもなく、喜び勇んで出かけました。
ポイントにつくと、車が3台ほど止まっていました。
沖の方でサーフィンしているサーファーが1人。
堤防で釣りをしている人が2人。
波は、かなり沖の方で割れているのでよく見えませんが、なかなか良さそうです。
パワーのある河口波
準備をして、いざ、ゲッティングアウト。
波はかなり沖の方で割れていましたが、なぜかスイスイ進むパドリング。
「何だか今日は調子がいいぞ~」
いつもはゲッティングアウトに苦戦する私が、難なく沖に出てこれました。
沖には、20代後半と見えるベテランサーファーが1人。
リップをバシバシ決めて、超うまい。
波のサイズは腰~腹程度。
でも、実際にテイクオフしてみると、パワーがあってすごく乗りやすい。
「何これ。すごい気持ちい!!!」
30分もすると、ベテランサーファーも帰っていいったので、私1人の貸し切り状態になりました。
良い波ばかりで、乗った後にパドルで戻る間にも、次から次へ良い波が押し寄せてきます。
「ちょっとまってくれよ~~」
そんなことを思いながら、顔は満面の笑みです。
パドリングが進まない!?
そろそろ疲れてきたので、帰ろうかな~と思い、岸に向かってパドリングを始めました。
「いや~、今日のサーフィンは最高だったな~」
「お腹すいてきたから、帰りにマクドナルドでハンバーガー食べて帰ろう」
そんなことを思いながら、パドリング。
1分結果。
3分結果。
おや、様子がおかしいぞ。
ぜんぜん、パドルが進まないじゃないか。
サーフィンで力を使いすぎたか・・・。
今までよりも力を入れて、5分ほどパドリングしてみました。
それでも、岸はぜんぜん近くなりません。
というか、むしろ遠くなっている気がします。
ここで、一気に緊張感が高まりました。
ヤバイかもしれない。
脳裏に、「離岸流(カレント)」という言葉がよぎります。
これがウワサの離岸流か。
自分が、流されていることに気がついた瞬間でした。
離岸流から脱出せよ!
離岸流から脱出するには、流れに逆らってはいけません。
その流れに逆らわないように、外れる必要があります。
そこで、岸に向かってパドルするのを諦めて、しばらく横に移動してから岸に帰る作戦にしました。
必死の思いでパドリングして、何とか岸に近づくことができました。
ただし、たどり着いたのは釣り人がいる堤防でした。
「なんでこんなところからサーファーが上がってくるんだ?」
という目で見られながら、海から上がりました。
「もともと、ここから帰るつもりでしたけど」
的な感じで、すまして海から上がりました。
でも、心の中では
「離岸流から帰ってこれてよかった~」
「もう、河口で入るのは絶対に止めよう!」
と思っていました。
事実、それ以降、一度も河口ではサーフィンしていません。
離岸流は恐ろしい
離岸流は、怖いです。
私の場合は、何とか自力で帰ることができましたが、最悪の場合には亡くなることだってあります。
少し横にパドルしただけでは到底ぬけられない、強い離岸流もあるそうです。
くれぐれも、初心者の方は河口ではサーフィンしないようにしましょう。
河口でサーフィンしている人がたくさんいても、その人たちは潮見表などで潮周りを確認し、潮の動きの少ない数時間を狙ってサーフィンしたりしています。
注意しましょう。